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プロジェクトストーリー 2026.08.31

TOWのデジタルは、体験設計を強化するエンジン

体験デザイン本部長
デジタルアクティベーション室長
企画室長
/ 甲斐智大

体験デザイン本部
デジタルアクティベーション室
石黒チーム チームリーダー
/ 石黒玲奈

体験デザイン本部
デジタルアクティベーション室 室長補佐
内田チーム チームリーダー
/ 内田拓真

  • #アクティベーション
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  • #統合プロモーション

生活者と情報の接点がデジタルを主軸とする形へ移行した現在、体験デザインを通じて統合プロモーションを推進するTOWは、いかにしてデジタルを強化していくのか。これまでの経緯と今後の可能性を、デジタルアクティベーション室の主要メンバーにたずねた。

PROFILE
甲斐智大 Tomohiro Kai
体験デザイン本部長
デジタルアクティベーション室長
企画室長

体験デザイン本部長として、リアル、デジタル、PR、SNSなどを横断する統合プロモーションの企画・推進を担う。TOWにおけるデジタル領域の変遷を見つめながら、リアル体験を強くするデジタルと、統合プロモーションにおけるデジタルの両面から、体験設計の強化に取り組んでいる。

石黒玲奈 Rena Ishiguro
体験デザイン本部
デジタルアクティベーション室
石黒チーム チームリーダー

2018年にTOWへ入社し、IP室を経てデジタルアクティベーション室へ。SNS関連の流行に敏感な感性を生かし、女性向け商材を中心としたプロモーションで活躍。生活者の自分ごと化やUGC創出を意識した企画設計を得意とし、企業コンテンツのネットミーム化にも意欲を持つ。

内田拓真 Takuma Uchida
体験デザイン本部
デジタルアクティベーション室 室長補佐
内田チーム チームリーダー

2013年にTOWへ入社し、翌年発足したIP室でTOWのデジタル黎明期を支えたメンバーの一人。イベント関連デジタルの領域を中心に、リアル体験を拡張するアプリやデジタル施策を手がける。大型イベントの体験価値をデジタルで高めながら、国内外に広がるプロモーションの可能性を追求している。

リアル体験を強くするデジタルと、統合プロモーションにおけるデジタル

――初めに、TOWにおけるデジタルの在り方を教えてください。

甲斐生活者の暮らしとデジタルが切り離せなくなり、また日本の総広告費8兆円のうちデジタル広告費が4兆円を占めるようになった今、我々の仕事領域でもデジタルは欠かせなくなっています。それゆえTOWのデジタルも、部署ごとに切り分けることはできませんが、強いて挙げればリアル体験を強くするイベント関連のデジタルと、僕らが所属する体験デザイン本部のDA(デジタルアクティベーション)室が推進する、統合プロモーションにおけるデジタルの二つがあると考えています。

――リアル体験を強くするイベント関連のデジタルとは?

甲斐これは、リアルイベントを通じてクライアントの課題を解決してきたTOWの歴史に紐づいています。たとえばプロモーションイベントでは、イベントそのものをより魅力的にするだけでなく、開催前の情報発信や、開催後の体験・情報の拡散にもデジタルを活用します。いわば体験の利便性を高める手段としてデジタルが不可欠になっているわけです。また、人が会場に足を運ぶリアルイベントだけでなく、SNSで思わず拡散したくなるようなデジタルコンテンツも、生活者との接点を生み出す重要な手法です。企業アカウントの運用やSNSキャンペーンなども含め、生活者とクライアントのタッチポイントを広げる上で、体験とデジタルの融合がより一層重要になっています。

――統合プロモーションにおけるデジタルとは?

甲斐これに関しては、時代とともに変化してきたTOWのケイパビリティに伴い、現在のDA室ができた経緯を説明するのが適切だと思います。DA室の前々身は、2010年に設立されたDP(デジタルプロモーション)室でした。イベントプロモーションの周囲で広がったWebサイトなどのデジタル制作を目的につくられましたが、SNSの拡大で双方向の情報交換が盛んになり、体験にデジタルを落とし込める可能性が高まったことを受け、2014年にIP(インタラクティブプロモーション)室へと進化しました。このIP室は、デジタル界隈の優れた人材の加入によって、TOWが本格的にデジタルに取り組む起点となる部署になっていきます。本日同席している二人も、IP室の在籍経験者です。

写真左:体験デザイン本部長 甲斐智大/写真中央:デジタルアクティベーション室 チームリーダー 石黒玲奈/写真右:デジタルアクティベーション室 室長補佐 チームリーダー 内田拓真

エンゲージメントを生む手段として、デジタルが最適化される時代へ

――そのお二人について、甲斐さんからご紹介いただけますか。

甲斐石黒は2018年に入社しIP室へ。SNS関連の流行に敏感な感性を生かし、女性向け商材を中心としたプロモーションで活躍しました。内田の入社は2013年。翌年発足したIP室に入り、TOWのデジタル黎明期を支えてくれたメンバーとなりました。

――変化するTOWのケイパビリティに即した人材を獲得してきたわけですね。

甲斐二人に共通しているのは、IP室から別の部署に異動した経歴があることです。異動先では案件ごとにアサインされながら経験を積んでいたのですが、二人とも自らプロデュースしたい意欲と実力を持っていました。そうした二人の思いも踏まえて、僕がIP室に戻るようお願いして、今ではそれぞれのチームのリーダーとなるまでに成長してくれています。

――そうした人材の活躍がありつつも、IP室は現在のDA室へと発展していくんですよね?

甲斐大きなターニングポイントになったのは、非常に厳しい時期だったコロナ禍です。リアルイベントの実施が難しくなる中、会社としてもデジタル関連の制作に注力するほかなかったのですが、コロナ禍以前にデジタル拡充をケイパビリティに加えていたおかげで、大変な時期を乗り越えることができました。アフターコロナになると、反動として人がリアルな場に集まり、実際に見たり、触れたり、参加したりする体験が改めて求められるようになりました。イベントやポップアップショップなど、リアルな場を活用したプロモーションが増えているのも、その表れだと思います。

他方、コロナ禍に拡大したデジタルによるコミュニケーションは、AIが日常使いされるまでに発展しました。それらが意味するのは、エンゲージメントを生む手段として、デジタルが最適化される時代の到来です。そして僕らにとっては、デジタル、リアル、PR、SNSなどを横断する統合プロモーションの重要性が、さらに高まっていることを意識するきっかけにもなりました。そうした流れを踏まえると、インタラクティブプロモーションという言葉が時代に合わなくなったのです。そこで2年前にIP室をDA室に改名しました。統合プロモーションをさらに推し進める部署として、新たに用いたのが「アクティベーション」です。商品やブランドを生活者に体験してもらうマーケティング手法を意味します。

狙うのは企業コンテンツのネットミーム化

――ここで、本日参加のお二人が手がけたデジタル案件の事例を紹介してください。

石黒直近で担当したのが、ロッテのチョコレートブランド『クランキー』のブランドプロモーションです。2000年代に発表された『ウェカピポ』という楽曲の替え歌を使ったテレビCMが決まっていた中で、ブランドを身近に感じて自分ごと化してもらうために、「心と体が動き出すそのときの、“ウェカピポな瞬間”」をテーマに動画投稿を促すUGCキャンペーン『#ウェカピポグランプリ』を展開しました。

ロッテのチョコレートブランド「クランキー」のブランドプロモーションとして、CMソングで使用された楽曲「ウェカピポ meets チョコサク」に合わせて「心と体が動き出すそのときの、“ウェカピポな瞬間”」をテーマに動画を投稿するUGCキャンペーン「#ウェカピポグランプリ」を展開。

――動画の投稿はどのような形で?

石黒若年層との接点が多いTikTokを利用しました。ユーザーのリアルな言葉がSNS内で飛び交うことを狙ったからです。CMで使用した替え歌の原曲『ウェカピポ』を歌っていたユニットの元メンバーが『#ウェカピポグランプリ』の審査員になると発表した瞬間、ユニットや楽曲のファンがXでざわついてくれました。その賑わいは、CM公開の2026年4月から『#ウェカピポグランプリ』終了までの3か月間にわたって続いたので、確実なUGC創出ができた手応えを感じています。

甲斐これほどSNS上の生活者行動を意識した案件は、近年では珍しいですね。

内田僕が紹介するのは、イベント関連デジタルの『Japan Mobility Show 2025 公式アプリ』です。このアプリのベースとなったのが、『Japan Mobility Show 2023』で制作した『推しモビ図鑑』です。500社近い出展企業の展示から、好きなモビリティを選んで集めるアプリでした。

2023年に制作した推しモビ図鑑に引き続き、Japan Mobility Show 2025の公式アプリとして制作。

甲斐2023年の『Japan Mobility Show』は、伝統的な東京モーターショーから名称が変わった初回だったので、熱心なクルマ好き以外のユーザーも楽しめる仕組みを心掛けました。

内田2025年版アプリでは、『推しモビ図鑑』を引き継ぎつつ、会場を巡るオリジナルコースの提案や、体験コンテンツの予約、フードエリアの混雑状況表示など、イベント全体を楽しめる機能を盛り込みました。

甲斐100万人以上が集まる大型イベントで利用されたので、もはやインフラをつくったと言っていいでしょう。イベントをデジタルで進化させる象徴的な事例になりました。

――それらを踏まえて、今後は何を目指していきますか?

石黒生活者に届くことを大前提に、企業コンテンツでも“万バズ”を狙いたいです。インターネット史に残るネットミームをつくりたいです。

内田僕もネットミーム化を狙っています。しかも世界基準で。今はSNSの翻訳機能などによって、日本発のコンテンツも海外に届きやすくなっているので、日本のイベントやプロモーションが海外でバズるのも夢ではないんですよね。

甲斐彼らにしても、デジタルが日常の当たり前になったからこそ軽々と壁を越えていける発想を持てるようになったわけです。僕らDA室は、統合プロモーションを推進するエンジン。そして、リアル体験を強くするイベント関連の機能と掛け合わせながら、リアルとデジタルを分断することなく、TOWならではの「体験デザイン」をさらに強化していきます。

※2026年8月時点の情報です。

Photo:後藤 薫
Interview&Text:田村 十七男

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